北欧スウェーデンでの妊娠生活と出産の様子を記録として残しておきます。
2018年ストックホルムでの情報ですが、どなたかの参考になれば幸いです。
北欧スウェーデンでの妊娠 妊娠が判明したら
スウェーデンでは妊娠が分かると、最寄りの助産院MVC(Mödravårdcentral)に診察予約をします。
私はMama Miaにお世話になりました。
分娩までの全ての検診はこの助産院で行われました。
北欧スウェーデンでの妊娠 検診は助産師が担当
10週目にスウェーデンでの初診察。こちらでは特に問題がない限り助産師(Barnmorska)が診察します。
31週目までは月に一度、それ以降39週目までは2週に一度の検診でした。
検診内容は血液検査(月に一度)、血圧測定、中期以降は子宮底長を測り、胎児の心音測定、たまに体重(自己申告)を記録して経過を観察されました。内診検査は一度もありませんでした。毎回10~15分の診察ですが、ベテラン助産師さんは外国出身で初産の私からの質問に何でも丁寧に答えてくれ、信頼出来る方でした。「診察日以外でも質問や心配な事があればいつでも電話してね」と言われ、何度か電話のやり取りもありました。
診察時間は、彼女の空き時間から選べますが、たいてい朝早めの時間(8~9時)に予約して、出勤前の夫も同行して診察を受けました。夫婦で状況を共有できて、夫も助産師さんに直接質問できた事は良かったです。
北欧スウェーデンでの妊娠 胎児診断と出生前診断
スウェーデンでは4種類の胎児診断方法があります。
1.CUBテスト(超音波診断・血液検査) 妊娠11-14週
2.胎盤生体組織検査 妊娠11週以降
3.羊水検査 妊娠15週以降
4.超音波検査 妊娠17-20週の間
私は妊娠13週にオプションで、いわゆる出生前診断のCUBテスト(超音波・血液検査)を受け、19週に通常の超音波検査をして性別が判明、その後は38週に逆子でないかの確認で1分ほど超音波で確認する以外は超音波検査はありませんでした。
40週までの間には通常の超音波検査は2度のみです。
41週になるともう一度、超音波検査をして、そのまま自然に陣痛を待つか帝王切開をするかの判断をするそうです。
日本滞在時の妊娠期間8週間の間に2回(胎嚢・心拍確認)超音波検査を受けた事を考えると拍子抜けする頻度でした。私は 超音波診断で胎児の様子を見たかったので、CUBテストを受けましたが、助産師も特に検査を勧めることはありませんでした。
42週最終日までに出産していなければ、病院で陣痛促進や帝王切開を検討するそうです。
卵膜剥離(内診グリグリ)は42週に希望すれば助産師が処置をすると説明されました。私は希望せず、助産師からも特に提案されず、行いませんでした。
北欧スウェーデンでの妊娠 高リスクの妊婦のみ医師が診察
胎児は、平均線ぴったりの発育具合で、血液検査も問題なく毎回”Jätte bra!”(とてもいいね!)の経過だったので、妊娠中は遂に一度も産科医に会う事なく出産の日を迎えました。
私は経過が順調でしたが、語学学校の妊婦クラスメイト(30人のクラスに4人妊娠がいました。子沢山スウェーデン。)の中には、経過に問題があり頻繁に医師の診察を受けていたり、早めの帝王切開が決まったりした人もいたので、問題ない妊婦は助産師に任せ医師は高リスク妊婦にのみ対応するシステムが出来あがっている様子でした。
北欧スウェーデンでの妊娠 両親学級
両親学級は分娩を扱う病院の講義室で行われました。私はかかりつけの助産院のウェブサイトから申し込みました。3,5時間を2回受講もしくは、6時間を1回の受講で、一人でも両親揃ってでも受講可能ですが、ほとんどの人は2人で参加していました。料金はかかりません。
実際に普段お産を担当している助産師の方が陣痛が来てからの対応、出産の進行、麻酔の種類、出産時に持参するものリストなどをお話して下さいました。印象的だったのは、「どのベビーカーにするか・・・の相談より、どういう風に家事と育児を二人で分担するかを今のうちによく相談して下さい。その点で共通認識を持てずに、子どもが生まれてからお互いに不満がたまり関係が悪くなるカップルが沢山います」という言葉です。このアドバイスが、折にふれて夫婦で暮らし方に不満や改善点がないか話し合いをするきっかけになっています。
講座では、出産までのことはみっちり教わりましたが、その後の事は何も触れられませんでした。講義する方によっても内容は違うのかもしれません。
北欧スウェーデンでの妊娠 分娩する病院は陣痛がきてから確定
分娩は、妊娠中期に域内の病院の産科を一つ選択して、そこでの出産希望を申請します。しかしあくまで予約であって、確定ではありません。
陣痛を感じたら、予約していた病院に連絡をします。もし空きがあればその病院に向かいますが、満床の場合は他の病院に向かうように指示されます。その調整は病院側が行うので、こちらで他の病院に連絡する必要はありません。
という事で、出産をする病院や担当医師は当日まで分かりません。医師は私の助産師が記録した電子カルテで今までの経過を確認して対応するそうです。
分娩時の麻酔の使用方法や特別な希望、母乳か粉ミルクどちらで育てる予定かなど、書面に記入して病院に持参します。
私は、湯たんぽと笑気ガスを積極的に使用して、なるべく硬膜外麻酔は避けたい旨を書きました。
北欧スウェーデンでの妊娠 妊婦健診は基本無料
妊婦健診は無料でした。出生前検診のCUBテストはオプションだったので800kr支払いましたが、これも35歳以上の妊婦は無料です。
陣痛時に病院に向かうタクシー代も手続きをすれば一定額以上は後日還付されるそうです。
北欧スウェーデンでの妊娠 医療従事者も休暇をよく取ります
検診はベテランの助産師さんが担当して下さいましたが、中期に一度と39週の検診は代理の方でした。理由は「バケーション」。彼女は夏季休暇中は一ヶ月不在の様子でした。・・・さすがスウェーデン。
しかし代理の方にも私の経過や情報が共有されていて普段と違う方でも、不安は感じませんでした。
さて、予定日を過ぎても生まれる気配のない子ども・・・出産編に続きます。
参照:スウェーデン健康ガイド
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