育児書は読むべき?ネットで十分?
ネットで検索すれば沢山記事が読めるし、育児書は必要ないと思う人もいるかもしれません。もちろん人によりますが、私は初めての妊娠中に何冊か育児書を読んで、それまで漠然としていた育児へのイメージが具体的になり気持ちが楽になりました。
私は海外で出産したので、在住国の育児スタイルと自分が育った日本のスタイルに若干違いがあって妊娠中から戸惑うこともありました。国際結婚のカップルなら(同じ国同士でも価値観の違いはありますね・・・。)パートナーや義両親との間に子育て文化の違いもあるでしょう。私は、その違いがストレスになる前に、話し合うことがとても大切だと思っています。
育児に限らず、自分の意見をある程度しっかり持って、なぜそう思うのかを相手に伝え合う機会を何度か持つと建設的な話し合いが出来て関係性も信頼度も増すように感じます。自分の中の、「なぜそう思うのか?」を掘り下げて、意見を固める際に読書をすると少し客観的になれたり、書籍から思わぬアドバイスやヒントをもらえる気がします。子どもが生まれる前に、何冊か育児書を読んでみて、共感することや、共感できないことについてパートナーと話し合ってみると、お互いの育児観が見えてきます。
妊娠中に、そんな話しをしていると、ある程度お互いの考えを知って、共有できるので 実際に育児が始まった時に精神面でストレスが無くてスムーズです。
育児書を自分や相手の育児への考えを知るツールとして活用することをオススメします。
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実用的な育児書
子どものお世話の方法や病気になったときの病院受診の目安、離乳食や具合の悪い時の食事など、生活に実用的な内容の育児書のなかで、私が好きな本のリストです。
1.育育辞典
この本は、育児編と病気編に分かれています。育児編は好き嫌いが分かれる内容かもしれませんが、私は共感できることが多くてとても参考になりました。
気持ちが楽になって、がんばってねー!っと背中をぐーっと押されるような本です。
病気編は、子どもが病気になった時に具体的に気を付けるべきことが書かれていて、病院に行くか行かないか迷った時にこの本をパッと読むと少し冷静になれます。よくある病気は、在住国での病名をリストアップしてはさんでおくと、お医者さんと話す時にもスムーズだと思います。子どもが病気の時は親にもそんな余裕がないので、時間があるときに作っておくと楽です。
2.親子で楽しむ!おむつなし育児 0歳からできるナチュラル・トイレトレーニング
この本は、おむつなし育児に挑戦してみたい人におすすめです。赤ちゃんの月齢別に、効果的なおむつなし育児の始め方が説明されています。
おむつなし育児が上手くいかない時に試したいことや、親の気持ちの持ちようまで・・・読んでいて楽しいです。「おむつなし育児」と聞くと、・・・・垂れ流し?と思うかもしれませんが、本書を読むとそうではない事が分かります。
おむつなし育児は赤ちゃんとコミュニケーションも取れますし、おむつの処理も簡単で、とてもいい方法だと思います。私はこのスタイルがとても気に入っています。
もう一冊のおむつなし育児の本はさらにポイントを絞って読みやすくまとまっています。
3. 赤ちゃんと暮らす~収納・家事・スペースづくり・モノ選び
限られたスペースで、赤ちゃんのお世話をして、親も快適に暮らすための実践と工夫が満載です。我が家は、出産当時引っ越しの多い状況だったので、赤ちゃんが生まれても必要以上に物を増やさないようにするために試行錯誤していて、とても参考になった本です。
4.ちょっと具合のわるいときの子どものごはん
タイトルの通り、子どもの具合がちょっと悪いときの食事のヒントになる本です。症状ごとに食べさせたいもの・控えたいものが解説されていて、とても実用的です。食事を通して丈夫な身体に育てるために必要な、普段からの心がけやちょっとしたアドバイスも沢山あって、病気ではない時の食事にも参考にしています。
同じシリーズの「赤ちゃんと幼児のごはん」も離乳食だけでなく、食べさせ方や歯の発達も考えた食事作りのヒントが多く載っています。
5. あかちゃんからの自然療法 (クーヨンBOOKS)
病院に行くことももちろん大切ですが、一歩手前の少し不調の時点でお家で出来ることを知りたい時に役立ちます。私は夫の家族(ドイツ人)がホメオパシー医療を積極的に取り入れている一家で、そのことについて知りたかったのでこの本を手に取りました。クーヨンBOOKSのシリーズは写真もきれいでスラスラ読めるのに説明もシンプルで充実しているので、自然療法・オーガニック・シュタイナー・モンテッソーリ・ビーガンなどの分野について専門書を読む前に大まかな概要を知りたいときにかなりオススメです。
情緒や精神的なことに関する育児書
こちらは、子どもの情緒面の発達で親が気を付けておきたいこと、心の持ち方など、精神的な面で参考になった育児書です。
1.子どもへのまなざし
この本は、子どもが健やかに成長するために、親がどんな手助けをできるか、自分の子どもだけでなく、全ての人に心地よい地域そして社会って何だろうと、考えさせてくれる本です。穏やかな語り口ですが指摘は鋭く、親になる前にこの本を読んでおいて良かったと思いました。
自分の子どもと、その子が関わる全ての人達のためにも、みんな助け合おうね、と温かく励ましてくれる本です。
子どもが少し大きくなったらまた読み返したいです。本当に、子育てが始まる前にこの本に出会えて良かったです。
2. 親業―子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方
出産前に読むには気が早いかもしれませんが、特に思春期に向けた子どもを育てる親に参考になる本です。子どもが小さい時に一読しておくと、後々ためになると思います。
子育てを始める前に、自分の親との親子関係を考えたい人にもオススメです。色々な種類の問題を抱える親子がケース別に書かれていますが、対処や予防に関して具体的かつ普遍的なアドバイスが多くあって、時に簡単ではない「親業」を力強く後押ししてくれる本です。
3.ひとり親の子育て
この本は、シングルで子育てをする人にはもちろん、「一人の親として」子育てをする全ての親に参考になる本だと思います。スウェーデンのストックホルム国際図書館の日本語コーナーで見つけて読んでみましたが、離婚するカップルが多い北欧で、この本を選んでくれた司書さんの聡明さ、他言語の新しい実用書籍まで沢山置いてくれるスウェーデンの税金の使い方に静かに感動しました。
4.子どもはみんな問題児。
そうだよね、お利口なこどもっていないわ。それでいいんだよね。と気持ちが楽になる本です。すぐに読めますが、ほんとうに楽しくてかわいい子どもたちが沢山登場して、この本を読めば自分の子どもが立派な問題児になってもドドーンと大きな心でいられるでしょう。笑
大らかにすくすく子育てたいと思わせてくれる本です。お母さんへのあたたかいアドバイスが沢山つまった本です。
5. 家と庭と犬とねこ
ノンちゃん雲に乗るやクマのプーさんなどの翻訳で有名な石井桃子さんのエッセイ集です。直接的な育児書ではないですが、石井さんが子どもの頃の心の動きが細やかに描かれていて、大人の言葉で「子ども心」の世界に導いてくれます。
育児書 まとめ
色々な育児書があって、専門家もそれぞれ意見がありますが、本の通りにすることよりも一番大切なのは「子どもが心身ともにすくすく育つこと」だと思います。
それを応援する親でいるためのヒントを探そう、という気持ちで育児書を読んでみるのはいかがでしょうか?
出産祝いに実用的な品物をプレゼントするのもいいですが、これからお母さんお父さんになる方への精神面でのサポートに育児書を贈るのも一つの方法だと思います。
海外在住の方のプレゼントにもきっと喜ばれると思います。私は嬉しかったです。
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