北欧スウェーデンの育児休暇制度を、実際に取得中の家族が解説します。スウェーデンでの妊娠出産もご参考にどうぞ。

スウェーデンの育児休暇
スウェーデンではお父さんが子どもと遊んでいるところをよく見かけます

スウェーデンの育児休暇制度
期間 両親共に取得 父親も出産直後から取得可能
取得率・比率 ほぼ全ての両親が取得 父母で取得期間に差はある
スタイル 半日・全日が選択可能
養子縁組や双子・三つ子の場合


北欧スウェーデンの育児休暇制度 


福祉大国と言われる北欧スウェーデンでは育児休暇を取得する事は非常に一般的で社会に広く受け入れられています。

雇用されている場合、雇用主に2ヶ月前までに休暇の申請をすれば、育児休暇を取得出来ます。
学生でも取得出来ます。学生時代のあるクラスメイトは、出産・育児のため1年休学して、その後は父親が育児休暇を取り彼女は復学して卒業しました。
妊娠前に求職中・無職でもその状態からの”育児休暇”を取得します。
誰もが育児休暇を取得することは、スウェーデン社会に於いて当然の事です。


北欧スウェーデンの育児休暇 期間


スウェーデンでは子どもを出産後、両親2人で育児休暇が480日取得可能ですが、そのうち90日間は必ず一方の親が取得しなければなりません。
例えば、母親だけが取得するなら最長390日しか取得出来ません。父親も90日は必ず取得しないとその90日分を取得する権利は消えてしまします。
育児休暇中は政府から賃金の約80%が支払われます。 フリーランス・無職や学生であっても同じ制度運用で、給付は前年度の所得額に応じて若しくは最低給付額250クローナ/日(約2,880円) 7,500クローナ(約86,500円)/月です。
父親は出産翌日から10日間は自動的に育児休暇に入り家族のケアに専念します。
この育児休暇480日は子どもが8歳になるまで取得可能です。つまり子どもが1歳になるまで、まず両親で365日を取得して、残り115日は8年間かけて毎年少しずつ消化する事も可能です。
実際に、夏休み4週間にプラス残しておいた育休2週間で計6週間の夏休みを取っていた知り合いもいました。
※2014年以降に生まれた子どもの育児休暇は子どもが12歳になるまで取得可能ですが、4歳以降は96日間のみ残しておける事になりました。つまり4歳までに384日取得して、残り96日を12歳までに夏休みなどと一緒に消化する事になります。


※2014年以降に生まれた子どもの育児休暇は子どもが12歳になるまで取得可能ですが、4歳以降は96日間のみ残しておける事になりました。つまり4歳までに384日取得して、残り96日を12歳までに夏休みなどと一緒に消化する事になります。


北欧スウェーデンの育児休暇 取得率と男女比率


スウェーデンではほぼ全ての両親が少なくとも90日の育児休暇を取得していると思われます。
しかし両親の育児休暇取得比率には男女差があります。2017年は育児休暇全期間を100%とした内72.4%を母親が、27.6%を父親が取得しています。10年前は母親が79.1%、父親が20.9%の割合で取得していた数字と比較すると父親の取得期間はこの10年間で長期化して、改善傾向にあります。

北欧スウェーデンの育児休暇  スタイル 

半日・全日が選択可能ですが、30日間は両親が同時に全日を取得することが出来ます。私達夫婦は子どもが新生児期に出来るだけ長く両親で在宅したかったので、2人とも半日の育児休暇を取りました。詳細はスウェーデンの育児休暇2をお読みください。

スウェーデンの育児休暇
冬でも元気いっぱいの子ども


北欧スウェーデンの育児休暇 養子縁組の場合

養子縁組をして子どもを家族の一員として迎え入れた場合も、出産と同じように480日の育児休暇が取得可能です。


北欧スウェーデンの育児休暇  双子・三つ子の場合


双子の場合、両親で取得出来る休暇日数が増え、計660日となり、その内片方の親が必ず取得する期間は180日、三つ子の場合はそれぞれ840日と180日です。

スウェーデンで育児休暇2 では私達夫婦が実際どのように育児休暇を取得したかを記します。



参考:スウェーデン社会保険庁(スウェーデン語・英語)


0 Comments

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *